人工関節について

最先端医療MIS手術

MIS

MISとは、Minimally Invasive Surgeryの略語で、極小の皮膚の傷と筋肉、靱帯も必要最小限のダメージをあたえるだけで行える手術のことです。これは、当センターで行うことのできるもっともメリットのある人工股関節手術です。一般的な人工股関節手術では手術後の傷(外から見える皮膚の傷)が15cmから20cmもの長いものとなることが多く水着などを着ると外から見えてしまうほどの大きい傷となります。女性に多い股関節の病気ですから、大変気になるところです。

当センターでは、アメリカ、ヨーロッパの整形外科の先生方とプロジェクトを組みより小さな傷で手術を可能とすることができるようになりました。体格、年齢、股関節の変形の程度にもよりますが、通常6~8cmの傷が"ももの付け根"の外側につくだけで通常と同じ人工関節置換術を行うことができるようになったわけです。これを、mini-one incision(小さなひとつだけの傷)といい皮膚につく傷の大きさだけでなく股関節の周りの筋肉、靱帯を切る範囲も必要最小限にとどめることができますので手術後の回復、歩行、社会復帰も飛躍的に向上しました。過去から現在において、手術してから退院するまでに早い人でも1ヶ月、長い人ですと3ヶ月もの入院期間が必要であることが多く、「仕事をされている患者さん」あるいは「お子さんがいらっしゃる家族をお持ちの患者さん」からは「手術」というと躊躇される方も少なくありませんでした。このMIS法を用いることができれば40代、50代の元気な患者さんでしたら約1週間以内で退院が可能です(杖はついていただきます)。60、70、80代の患者さんでも杖をついて十分に歩いて退院ができます。階段昇降も可能です。関節リウマチの患者さんでも条件さえ整えば可能ですのであきらめないでください。いずれは日帰り手術も可能となることでしょう(アメリカでは実際に行われています)。ただし、このような手術がどこででも受けられるわけではありません。手術の方法がかなり特殊となりトレーニングを受けた専門医でないと良い結果が得られないのが事実です。そのための十分な説明文も用意されています。MIS法は誰もが行える手術ではありません。そしてまた、すべてのどのような患者さんに対しても行えるという手術ではありません。必ず専門医の診察を受け自分の股関節の状態で可能であるかどうかを確認することをお勧めします。安易に思い込みで決めてはいけないものです。あなた自身の股関節です。あなたが手術を決める権利があります。すべて、あなたが主役なのです。

なお、MIS法は一番最初の人工股関節手術にのみ行えるもので、いわゆる"再置換術"という2回目、3回目の人工関節手術を必要とする患者さんに行うことはまことに残念ながら現在のところ難しいと考えています。今後の技術の進歩にご期待ください。当センターでは、このように世界で最新の手術的治療を常に提供していけるように努めて参ります。短い入院期間で手術ができるのなら早くこの痛みを何とかしたい!とお考えの(患者さん)方はいつでもご相談下さい。