股関節疾患により骨の変形や軟骨の損傷等が生じて可動が制限されてしまったり、痛みや歩きにくいといった症状が引き起こされます。
- 1.変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)
- 変形性股関節症は股関節の軟骨が磨り減り変形するなどして痛みや機能障害を招きます。
日本人の多くは小児期からの病気によって二次的に引き起こされますが、原因なく生じる場合もあります。
- 2.大腿骨頭壊死症(だいたいこっとうえししょう)
- 大腿骨頭の一部が血流の低下により壊死(感染等ではなく血が通わなくなって骨組織が死んだ状態)に陥った状態です。死んでしまった骨の組織は再生されないため脆くなり、体重によって潰されてしまい、強い痛みを伴うことがあります。
- 3.関節リウマチ(かんせつりうまち)
- 関節リウマチは膠原病に含まれる代表的な病気のひとつで指、手、肘、膝、足等身体の多くの関節で炎症が起きる病気です。関節の症状だけでなく全身の血管や肺等にも病変を生じることもあり、内科専門医(リウマチ科)との連携も必要になります。
- 4.その他外傷等の誘因により股関節の変形を引き起こした場合
- 交通事故等によって股関節の脱臼・骨折等で、股関節周囲の骨の変形が遺残することにより、変形性股関節症が生じることもあります。また、大腿骨の付け根の骨折(大腿骨頚部骨折)の後に骨頭壊死が生じることもあります。